★ウナギ属魚類の取引等調査へ ワシントン条約会議でEU提案採択
現在南アフリカで開かれている第17回ワシントン条約締約国会議で25日、ウナギ属魚類の資源について議論が行われ、EUが提案した、漁獲量や国際取引などに関する調査が全会一致で採択された(承認は会期中)。中央大学の海部准教授は、日本がこれまで適切に資源管理をしてこなかった事に対する警告だとしており、養鰻業者の団体「全日本持続的養鰻機構」の村上会長は現状を危惧し、ニホンウナギが生息する東アジア各国の団体と協力していきたいと話した。会議に参加した水産庁の太田審議官は、今回の採択はウナギの生息国がデータ収集などの必要性を認識する機会であるとするも、現在規制されているヨーロッパウナギの資源回復については効果が見られていない可能性について指摘し、条約規制の有効性についての議論が必要であるとした。
“ワシントン条約会議 ウナギの国際取引 実態調査へ” (NHK NEWS WEB、日本)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160926/k10010706721000.html
“ウナギの取引調査へ ワシントン条約会議、保護策を検討” (東京新聞、日本)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201609/CK2016092602000250.html
“世界鰻魚捕撈將全面調查 對日警告掃到台灣” (HiNet新聞、台湾)
http://times.hinet.net/news/19323148
“鰻魚生存大作戰!歐盟提案調査保護” (新頭殻、台湾)
http://newtalk.tw/news/view/2016-09-25/77580
“《华盛顿公约》缔约国会议通过保护鳗鱼决议案 (中国新聞網、中国)
http://www.chinanews.com/gj/2016/09-26/8014751.shtml
“뱀장어 즐겨먹는 日어쩌나…국제사회 보호 수위↑” (아시아경제、韓国)
http://www.asiae.co.kr/news/view.htm?idxno=2016092615490061268
★親うなぎ規制 徳島でも
徳島県の徳島海区漁業調整委員会と内水面漁場管理委員会は23日、今年11/1~翌3/31は親うなぎの採捕を禁止する事を決めた。もし禁漁中に採捕を行った場合、1年以下の懲役か50万円以下の罰金が科せられる。来年度については今シーズンの状況によって決めるという。
“親ウナギ採捕に禁止期間 県、11月から来年3月” (徳島新聞、日本)
http://www.topics.or.jp/localNews/news/2016/09/2016_14746934098237.html
★ヨーロッパ最後の天然大型河川 研究者200人らダム建設中止訴え
9/23までに、33か国200人の研究者らがアルバニア政府に対し、Vjosë川初のダム建設計画を中止するよう求めた。ウィーン大学のSchiemer教授によると建設による環境への悪影響の評価がなされていないという。同川は、ロシアを除くヨーロッパで最後の天然大型河川。ギリシャ付近に小さなダムが1基あるが、水文学者によると、そのダムの下流域のアルバニアの環境はほとんど変化しておらず、生態系についても分かっていない事が多い。アルバニア政府は前回の選挙で河川の保護を公約に掲げていたが、5月にトルコとダム建設を契約し、現在、Vjosë川だけで8基の水力発電所の建設を計画している。エネルギー省のGjiknuri 大臣は「発展途上国は博物館にはなれない。水力発電には欠点もあるが、発展には環境へのコストが伴うものだ」と(7月に)話した。建設は、隣国マケドニアの殆どの水系にも脅威となるおそれがある。
“Scientists demand halt to damming of Europe’s last wild river” (New Scientist, UK)
https://www.newscientist.com/article/2106908-scientists-demand-halt-to-damming-of-europes-last-wild-river/?utm_medium=Social&utm_campaign=Echobox&utm_source=Facebook&utm_term=Autofeed&cmpid=SOC%257CNSNS%257C2016-Echobox
「日刊 世界のウナギニュース」は 平日の(およそ)毎日、研究室スタッフの山岡が世界のウナギニュースを厳選し、海外のものは抄訳をつけてお届けします。