効果的な放流種法検討事業 静岡で調査(日刊 世界のウナギニュース2016年9月21日)

★効果的な放流種法検討事業 静岡で調査
16日までに静岡県静岡市の波多打川で中央大学らにより、ウナギの放流に適した河川の条件を探るための調査が行われた。調査は河口から4-5kmの区間で10か所行われ、計11匹のウナギが捕獲された。研究チームは河川に成育する他の水生生物などに関するデータも収集し、生態系と放流との関連について、同様の調査を青森、福井、鹿児島件で行っている。
“ウナギ放流の効果的条件探る 静岡の河川など全国調査” (静岡新聞@SBS、日本)
http://www.at-s.com/news/article/economy/shizuoka/unagi/282654.html

★EU出資、IMPRESS 淡水生物の保全管理のための研究活動中
EUが出資する、絶滅のおそれのある淡水生物の保全管理のためのトレーニングネットワーク(IMPRESS)には、トップの研究者や博士課程の学生らが所属しており、科学的根拠に基づいて、精力的に活動している。例えば、学生が、回遊魚の移動を妨げているとされるダムの管理者に対し水口の開放やダムの改修を求めたり、チョウザメの密漁が盛んな地域では、適切な情報を地元の漁業者に提供することで、反対の視点をもつ漁業者と保護活動家が歩み寄れるような方法を考案したりしている。また、研究者による革新的な養殖方法を通して、放流手法の改善も試みられているという。
“Endangered Waters: saving Europe’s most iconic fish species” (EuroScientist, FR)
http://www.euroscientist.com/endangered-waters-saving-europes-most-iconic-fish-species/#ixzz4KtTbmkQF

★ウナギにやさしいポンプステーション イギリス
イギリス東部のサウスホーランド地区のDonningtonsポンプステーションのポン
プが、ウナギ等の魚類が傷つかずに遡上できるようなフラップをつけた構造に改装される。このステーションは1973年に建設され、一部の部品の不具合により基準以下の機能しか果たせていなかったため昨年から改修されている。このウナギに配慮した設計は2009年のEel Regulationsによるもので、魚類に配慮した設計のポンプとウナギ用の通り道の導入は同地域では初。今回の改装代40万£(約5200万円)は地方税と土地所有者から支払われる。
“£400k project will help to reduce flooding in South Holland” (Spalding
Today, UK)
http://www.spaldingtoday.co.uk/news/400k-project-will-help-to-reduce-flooding-in-south-holland-1-7580371

★オーストラリアでウナギ釣り大会開催
オートラリア東海岸のMid North Coastで、10/3〜6までウナギ釣り大会(THE
BELLINGEN Eel Fishing Championships)が行われる。その日の最大のもの、またはもっとも生きの良いウナギを釣った釣り人に対して賞が贈られる。16歳未満の部でも最大のウナギを釣った釣り人に賞が贈られることになっている。これまでの最大の記録は2009年の11.65kg。このイベントは今年で30年目を迎える。
“Prizes up for grabs in Mid North Coast eel fishing comp” (Guaridian
News, AU)
http://www.nambuccaguardian.com.au/story/4178129/prize-for-the-biggest-eel/?src=rss

「日刊 世界のウナギニュース」は 平日の(およそ)毎日、研究室スタッフの山岡が世界のウナギニュースを厳選し、海外のものは抄訳をつけてお届けします。

コメントは停止中です。