★アメリカウナギの保全 長く厳しい道のり
アメリカウナギはIUCNのレッドリストで絶滅危惧種とされている。最近の研究では、ウナギ資源の回復には下流の魚道は効果的でないとする結果が出ており、アメリカ地質調査所の生物学者Haro博士と、コンテ回遊魚調査センター(Conte Anadromous Fish Research Center、山岡訳)は本当に効果的な装置を探索している。博士らはこのほど、気泡により作られる水流でウナギをダム上流へ運ぶ”コンテ気泡ポンプバイパス(Conte Airlift Bypass)”を発明し、ヨーロッパとニュージーランドで試運転が計画されている。ウナギ資源の回復には、この他ダムの撤去や、ダムの流水量増加、上流の魚道設置などが必要としている。
“FOR THE ENDANGERED AMERICAN EEL, A LONG, SLIPPERY ROAD TO RECOVERY” (Jstor Daily, US)
http://daily.jstor.org/endangered-american-eel-a-long-slippery-road-to-recovery/
★香港のうなぎからマラカイトグリーン検出
香港政府は24日、九龍の卸売業者の「廣深魚欄」で扱っているうなぎ6サンプルのうち1つからマラカイトグリーンが検出されたと発表した。食品安全センター(The Centre for Food Safety,山岡訳)では汚染容器に入っていた商品の販売禁止令を出したが、業者によると既に全て販売済みだという。同センターでは流通経路を追跡する予定。
“CFS finds traces of malachite green in eel sample” (香港政府)
http://www.info.gov.hk/gia/general/201606/24/P201606240865.htm
★セントローレンス川の生物について学ぼう Fish and Eel Day開催
カナダのオンタリオ発電所ビジターセンター(Ontario Power Generation Visitor’s Centre)で25日、Fish and Eel Dayが開催され、参加者はSt. Lawrence川の生物多様性と外来種・在来種について学んだ。外来種として特に問題になっているアジア産のコイ(特にソウギョ)や、化学汚染、ダム、タービンによる成育場の減少によりウナギなどの在来種が脅かされていると説明。ウナギの移動を助けるには、ウナギ梯子が効果的だとした。このイベントは毎年、セントローレンス川環境科学研究所(St. Lawrence River Institute of Environmental Sciences)によって開かれている。
“Fish experts school the masses on eels” (Seaway News, CA)
http://www.cornwallseawaynews.com/News/2016-06-26/article-4571498/Fish-experts-school-the-masses-on-eels/1
★ナショナルサイエンスフェスティバル、開催へ
豪では8/11-21、国全体のイベントとして、ナショナルサイエンスフェスティバルが開催される。世界中の著名な科学者による講演や展示、コンサートなどのイベントがある。このうち、同期間内にシドニーで行われるシドニーサイエンスフェスティバルでは20日、Parramatta公園で、The Secret Life of Eelsと題したウナギの生態に関する講演が開かれる。シドニーサイエンスフェスティバルは昨年130のイベントがあり、3万9千人が参加した。
“Sydney Science Festival 2016 Program Announced” (Scoop, NZ)
http://www.scoop.co.nz/stories/WO1606/S00093/sydney-science-festival-2016-program-announced.htm