日刊 世界のウナギニュース(2016年6月20日)

★カナダのOttawa川にはかつて、魚類の生物量の50%を占めるほどウナギが生息していたが、30-40年前から現在にかけて個体数の98%が減少した。主な原因はダム建設により河川へアクセスできなくなった事だと考えられている。Ottawa川には現在ダムが21基あるが、ウナギ用の魚道が設置されているのはうち1基のみ。ウナギの資源回復活動を数年行っているOttawa河川監視団体(Ottawa Riverkeeper)カナダ野生生物連合(the Canadian Wildlife Federation)、オンタリオ州天然資源局(the Ontario Ministry of Natural Resources)ではウナギに関する情報を常に受け付けている。
“What you should do if you catch an eel in the Ottawa River” (CBC News Ottawa, CA)
http://www.cbc.ca/news/canada/ottawa/american-eel-ottawa-river-1.3634488
“Quoi faire si vous voyez une anguille dans la rivière des Outaouais?” (
Ici Radio-Canada, CA)
http://ici.radio-canada.ca/regions/ottawa/2016/06/19/002-anguille-riviere-outaouais-sentinelle-recherche.shtml

★フランス北西部のMaine-et-Loire県のLoire川水域では水量が減り、ウナギやパーチなどの魚類が大量死している。地元のボランティアなどが13日から死体の収集作業を行っており、その重量は1週間で60tに上った。
“Maine-et-Loire : des milliers de poissons asphyxiés avec la décrue” (francetvinfo, FR)
http://www.francetvinfo.fr/meteo/maine-et-loire-des-milliers-de-poissons-asphyxies-avec-la-decrue_1506061.html

★米ノースカロライナ州のNeuse川ではカニや魚類が酸素不足により死んでいる。冬から早春にかけ藻類が大量発生し、死亡、分解される過程で酸素が必要になるためだとNeuse川下流監視団体(the Lower Neuse Riverkeeper)のGraves氏は語る。同氏によると、魚類の大量死は通常、7、8~9月に見られるもので、今回はヒラメの稚魚、ウナギ、カブトガニなど通常は死亡が確認されない魚類も死んでいるという。専門家は付近の住民に対し、川に近づかないよう警告している。
“Neuse River officials concerned over fish kill” (WITN, US)
http://www.witn.com/content/news/Neuse-River-officials-worry-over-fish-kill-383487011.html

★韓国に来月、マダガスカル大使館が開館する。両国の国交は1962年に樹立されていたが、マダガスカルの国情の不安定さなどから近年まで実質的な結びつきはなかった。2015年には両国間で2億$相当の貿易量があり、韓国からは車、合成樹脂、ウナギなど2,400万$分の輸出があった。朴大統領はアフリカ諸国との関係強化を進めており、先月もエチオピアなどに渡航している。
“Korea to open embassy in Madagascar” (The Korea Herald、韓国)
http://www.koreaherald.com/view.php?ud=20160619000277

「日刊 世界のウナギニュース」は 平日の(およそ)毎日、研究室スタッフの山岡が世界のウナギニュースを厳選し、海外のものは抄訳をつけてお届けします。

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