日刊 世界のウナギニュース(2016年6月17日)

昨日のウナギニュースは、不作のためお休み致しました。6月17日のウナギニュースです。

★豪New South Wales大学のOrd准教授、Cooke博士が、陸を利用する現生魚類33科130種の系統学的研究を行ったところ、少なくとも1科につき1種は進化の過程で陸生生活をしていた事が判明した。対象は遊水池を利用するアメリカウナギから、潮間帯を利用するカサゴ科のロングスパインドシースコーピオン、アトランティックマッドスキッパー等。特に重点的に調査したギンポ亜目では少なくとも3回、多くて7回陸へ移動したという結果が示された。
“Fish may have evolved to live on land more than 30 times” (Science, US)
http://www.sciencemag.org/news/2016/06/fish-may-have-evolved-live-land-more-30-times

★16日、米ニューヨーク州のPeconic川(全長約11km)にあるダムにウナギなどを対象とした魚道が設置された。Peconic川には5基のダムがあり、魚道が設置されるのは今回で2例目。魚道が設置されたのは東端・西端のダムで、間の3基についてもプロジェクトが進んでいる。Peconic河口域事業部長のBranco氏は、エールワイフは西端のダムまでは辿りつけないかもしれないが、在来魚やウナギは新しい魚道を利用するのではないかと話した。
“New Fish and Eel Ladders Provide Vital Linkage for Peconic River” (East End Beacon, US)
http://www.eastendbeacon.com/2016/06/16/new-fish-and-eel-ladders-provide-vital-linkage-for-peconic-river/

★ノルウェー南西部Nordfjordにおいて小型の発電所3基の設置が認可された。これにより一般家庭1800軒分の利用量に相当する年平均39GWhの電力が供給される。認可理由は、ウナギと景観への配慮、事業反対の声が少なかった事、より再生可能エネルギーを生産できると見込まれる事だとされている。
“Tre løyve og eit avslag til småkraftverk i Nordfjord” (NVE, NO)
https://www.nve.no/nytt-fra-nve/nyheter-konsesjon/tre-loyve-og-eit-avslag-til-smakraftverk-i-nordfjord/

「日刊 世界のウナギニュース」は 平日の(およそ)毎日、研究室スタッフの山岡が世界のウナギニュースを厳選し、海外のものは抄訳をつけてお届けします。

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