日刊 世界のウナギニュース(2016年4月25日)

★三重県熊野市の大又川で20-30cmほどのウナギ2000匹が放流された。熊野市では、資源回復を目的に14年前から放流を行っている。
“大又川に養殖ウナギ2千匹放流 熊野市(三重県)” (日テレNEWS24、日本)

★鹿児島県が13年ぶりに県レッドデータブックの改訂を行い、新たにニホンウナギなどを記載した。
“県レッドデータブック改訂 絶滅危惧214種増の1436種” (読売オンライ
ン、日本)

★財務省の貿易統計により、昨年11、12月のシラスウナギ池入れ量の輸入元の約40%が香港であることが判明した。香港は、日中台韓で行っている輸入規制の対象外で、違法輸入の温床として昨今問題視されている。
“ウナギ稚魚輸入、香港が抜け穴に 資源管理協議に参加せず” (日本経済新聞、日本)
“日, ‘멸종 위기 장어 치어’ 홍콩서 대량 수입…‘밀수 적발’ 잇따라” (共同通信、日本)
“Endangered eels from Hong Kong are being exported to Japan in bid to 
circumvent regulations”(The Japan Times、日本)

★ニュージーランド南島のWhangaehu川で40尾以上のウナギが死んでいるのが見つかった。Greater Wellington地域自治体によると、温暖化により大量発生した、川沿いのヤナギのアブラムシから分泌される蜜が川に垂れ、低酸素状態になったのが原因としている。住民のRogers氏は、ヤナギは川の浸食を防ぐためどこの大きな河川にも植えられているため、似たような現象が起こるのではないかと懸念している。
“Eel deaths blamed on aphid invasion” (Wairarapa Times-Age, NZ)

★豪ビクトリア州は同州南西部Budj BimのUNESCO世界遺産登録に向け、訪問者用施設改良のために800万ドルを投じると発表した。同地域は世界最古の水産養殖地の一つとされ、この15年、先住民Gunditjmaraの子孫が世界遺産登録に向けて動いていた。Gunditjmaraは6600年前、定住のために、3300ヘクタールにわたるウナギ漁の仕掛けや堰など複雑なシステムを用いていた歴史がある。遺跡からは、一般的に考えられているアボリジニの遊牧生活とは異なり、石づくりの家に住み、村を形成し、養鰻のために川の流れを変えるなどの工事も行っていたことが分かっている。
“Budj Bim heritage site to get $8m upgrade to help UNESCO bid” (ABC, AU)

★米コネティカット州のPutnamで、Putnam Green Power社がCargill滝に設置する水力発電所に関して、市、州のエネルギー環境保護部、Putnam Green Power社らが、設置予定の除塵網場やウナギ用魚道について議論した。エネルギー環境保護部によると、ウナギ用魚道は市が予想しているよりも小さく、水量についても問題ないとしている。
“Officials hope to see Cargill Falls agreement soon” (The Bulletin 225, US)

★北朝鮮が最近、中国との国境にある鴨緑江という川で養鰻池を増やし、遊覧船の営業を妨害している。中国の経済制裁同調や、中国人の北朝鮮人に対するマナーの悪さなどが原因とみられている。
“北朝鮮、ウナギのいけすで中国に反撃か” (DailyNK Japan, 日本)

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