ウナギ漁業禁止 揺れるニュージーランド(日刊 世界のウナギニュース2016年7月15日)

★ウナギ漁業禁止 揺れるニュージーランド
ニュージーランドで、固有種のlongfin eelの漁業禁止に関する議論が続いてい
る。第一次産業省は2012年に、本種の個体群が減少し絶滅の危機に瀕しているとするWright国会環境委員からの報告を受けて以来、保護への圧力を強めており、最近では、南島のウナギ資源をshortfinとlongfinとで区別し、漁獲上限量と共に業界の経営体制(漁獲場所、販売先など)が見直されている。
ただ、漁業を禁止するための科学的根拠は未だにない。一方、うなぎ業者のChisholm代表は、第一次産業省が科学的根拠に基づかずに提案を出したことを批判し、見直しはすべきでなかったと話す。同氏はニュージーランド国立大気水圏研究所の、longfin eelの成育場の70%が商業的に漁獲されていないとする最近の報告を引用し、禁止の必要性はないと主張している。
“Pressure to ban fishing of longfin eels rises, as industry faces
upheaval” (stuff, NZ)
http://www.stuff.co.nz/environment/82056650/pressure-to-ban-fishing-of-longfin-eels-rises-as-industry-faces-upheaval

★アメリカウナギの講演 カナダ
カナダのニューブランズウィック州St.Lawrence川に面するRivière Mitis公園で21日、「アメリカウナギ はるかなる5000kmの旅」と題した講演が行われる。森林、野生生物、公園省(ministère des Forêts, de la Faune et des Parcs、山岡訳)のVerreault氏が、アメリカウナギの生態や、なぜ絶滅の危機に瀕していると考えられているかを語る。
“Conférence sur le périple des anguilles au Parc de la rivière Mitis” (L
‘Avantage, CA)
http://www.lavantage.qc.ca/Communaute/2016-07-14/article-4588341/Conference-sur-le-periple-des-anguilles-au-Parc-de-la-riviere-Mitis/1

★柳川市のうなぎ供養祭でウナギ200匹放流
福岡県柳川市で14日、うなぎ供養祭が開かれ、うなぎ料理店主や地元の高校生らが掘割にウナギ200匹を放流した。供養祭は今年で50回目。
“50回目うなぎ供養祭 柳川市 [福岡県]” (西日本新聞、日本)
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/f_chikugo/article/258961

「日刊 世界のウナギニュース」は 平日の(およそ)毎日、研究室スタッフの山岡が世界のウナギニュースを厳選し、海外のものは抄訳をつけてお届けします。

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