日刊 世界のウナギニュース(2016年6月29日)

★カナダニューブランズウィック州最大の私設自然保護区誕生へ
★その鰻、有毒につき
★ヒトも捕食者 科博特別展「海のハンター展 ―恵み豊かな地球の未来―」
★スペインの水産物生産量、前年比10.2%増加

★カナダニューブランズウィック州最大の私設自然保護区誕生へ
カナダ東部ニューブランズウィック州最大の、850万㎡の土地がカナダ自然保護協会(The Nature Conservancy of Canada、山岡訳)により新設された。保護区にはアトランティックサーモンやアメリカウナギが成育するBartholomew川も含まれている。
“Nature Conservancy protects vital salmon habitat with New Brunswick
reserve”(Global NEWS,CA)
http://globalnews.ca/news/2791539/nature-conservancy-protects-vital-salmon-habitat-with-new-brunswick-reserve/
“Nouvelle aire de conservation dans la région de Miramichi” (acadie
nouvelle, CA)
http://www.acadienouvelle.com/actualites/2016/06/28/nouvelle-aire-de-conservation-region-de-miramichi/

★その鰻、有毒につき
オランダでは2011年からほとんどの内水面においてウナギの捕獲が禁止されている。Van den Dungen博士が、月に最低150gのウナギ(汚染地域産も含む)を食べている80人を検査した結果、汚染されていないウナギを食べている人よりも、ダイオキシン様物質が2.5倍、PCBレベルなどが10倍高い事がわかった。DNAへの影響も調査し、免疫系の機能やガンなどに影響するメチル化が起きている事がわかった。博士は、毒物学者は警告を出していないが健康に影響が出る可能性があるとして、釣りが禁止されている地域のうなぎは食べないよう呼び掛けている。
“Eel eater consumes a lot of poison” (RESOURCE、NL)
http://resource.wageningenur.nl/en/science/show/Eel-eater-consumes-a-lot-of-poison-.htm

★ヒトも捕食者 科博特別展「海のハンター展 ―恵み豊かな地球の未来―」
東京都の国立科学博物館で特別企画展「海のハンター展 ―恵み豊かな地球の未来―」が開かれる。「捕食」に注目しサメなどの標本を多数展示。ヒトも捕食者であるという観点から、クロマグロやニホンウナギなどの資源についても考えるコーナーも設けた。7/8~10/2まで。
“国立科学博物館「海のハンター展」でホホジロザメに遭遇” (NEWSALT,日本)
http://newsalt.jp/culture/%E5%9B%BD%E7%AB%8B%E7%A7%91%E5%AD%A6%E5%8D%9A%E7%89%A9%E9%A4%A8%E3%80%8C%E6%B5%B7%E3%81%AE%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E5%B1%95%E3%80%8D%E3%81%A7%E3%83%9B%E3%83%9B%E3%82%B8%E3%83%AD%E3%82%B6

★スペインの水産物生産量、前年比10.2%増加
スペインの2015年の水産物生産量は前年比10.2%増の4万8千t(292百万€相当)だったとEU漁業水産物市場観測サイト(EU Market Observatory for Fisheries and Aquaculture products,EUMOFA、 山岡訳)が発表した。主な水産物はシーバス、タイなどでウナギは6番目に多かった(380t、360万€)
“Spain and Ireland show aquaculture growth” (FISHupdate, UK)
http://www.fishupdate.com/spain-and-ireland-show-aquaculture-growth/

「日刊 世界のウナギニュース」は 平日の(およそ)毎日、研究室スタッフの山岡が世界のウナギニュースを厳選し、海外のものは抄訳をつけてお届けします。

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