★日本経済新聞の社説で、CoP17の議題としてニホンウナギが提案されなかったが依然として資源は危機的な状況にある、資源管理と流通の透明化などが必要、と述べられている。
”ウナギの資源危機は去らず” (日本経済新聞、日本)
★世界回遊魚の日(5/21)特集★
○イギリス
イギリスでは2012年から現在までに総距離2万km(ロンドンからリオデジャネイロの往復距離に相当)分の川を開放してきた。全ての堰を撤去するのは治水対策上難しいが、環境局はこれからも開放にむけた活動を進めていく方針だ。
“Improving fish migration thousands of miles of rivers in England opened
up” (Market Business News, UK)
○ガーナ
上のイギリスのニュースが取り上げられています。
“Rivers in England Now Carriageways for fish” (News Ghana,ガーナ)
○スペインのアンダルシアでは30kg分のウナギが放流された。
“Sueltan 30 kilogramos de anguila europea con motivo del Día Mundial de la Migración de Peces” (Peces.com,ES)
○イタリアでも500匹のウナギが放流された。”Storioni e anguille
proveninenti da acquari riminesi tornano in libertà” (altarimini.it, IT)
○WWFが、チョウザメの現状についてコラムを載せている。チョウザメの漁獲量ははこの30年で世界全体で99%減少しており、チョウザメだけではなくウナギなど回遊魚の多くが絶滅の危機に瀕しているとして警鐘を鳴らしている。
“Migratory fish species suffering severe population loss” (WWF)
○ヨーロッパウナギのシラスの加入量はこの30~50間に激減しており、保護のためには国際的な流通規制の強化などが必要だと主張するコラム。
“World Fish Migration Day: Protecting the European Eel”(The Fish Site,
UK)
★フィリピンのマニラ島北部Cagayanの3地域では、2013年からロンドン動物学会がダーウィンウナギプロジェクト(Darwin Eel Project)として淡水ウナギの保護区域を設けている。これは淡水環境の保護と、ウナギを生活の糧にしている地域住民の協力をはかっていく事を目的としたもの。保護区域は塩ビパイプで仕切られ、オレンジ色は”厳重保護区域”で採捕禁止、青色の”持続可能な緩衝域(sustainable-buffer zone、山岡訳)”や他のエリアでは決められた漁具でなら採捕可能としている。同学会のGollock氏によると、淡水ウナギは生息域の減少、採捕、環境変化により減少が危惧されている。
“Eel sanctuaries in Cagayan identified” (The Manila Times,PH)
「日刊 世界のウナギニュース」は 平日の(およそ)毎日、研究室スタッフの山岡が世界のウナギニュースを厳選し、海外のものは抄訳をつけてお届けします。